チェンジリング　★★★★☆

2009年、米映画 監督　　クリント・イーストウッド 出演　　アンジェリーナ・ジョリー (Story) １９２８年３月、ロサンゼルス。 シングルマザーのクリスティン・コリンズ(アンジェリーナ・ジョリー)の息子ウォルターが突然姿を消した。 ５カ月後、イリノイ州で発見されたが、別人だった。 自分がウォルターを言う少年だが、別人と訴えるクリスティンに対し、警察は聞き入れてくれない。 クリスティンは我が子を再び抱きしめる為、様々な圧力と戦う決意をする。 (Review) 行方不明の息子を探したい。息子を取り戻したい！ ５カ月ぶりに戻ってきた別人の少年は一体？ 犯人は一体何故犯行に及んだのか？ 一見サスペンスストーリーかと思ったら、とんでもない。イーストウッド流国家権力問題を描いた作品です。 警察は、帰って来た息子が違うと言っても聞き入れてくれないばかりではなく、 逆らえば、精神病院に入れてしまう。 自分の身を守りたいがために、強い者には巻かれ、 ましてや巨大権力を持つ者には、たとえ間違っていようとも意見を言わない人が多い中で、 クリスティンはひるむことはなかった。 彼女は最初から国に闘いを挑んでいるわけではない、ただ息子を取り戻したいため。 「息子を取り返したい」と思う気持ちが、国家権力と戦うことになろうとは誰が予想したでしょうか。 一見、母の強さを描いているように感じますが、監督自身は国家権力に対するスタンスを描きたかったではないかと。 「国家の権力に振り回されるな！民主主義国・アメリカ取り戻せ」と訴えているようで心を揺さぶられました。 -Back-